第1回研究会(2022年度)(第1報)

研究会委員会 担当:小林輝美(杏林大学)
研究会委員長:佐藤幸江(放送大学)

■テーマ:各教科等における情報活用能力の育成/一般

2022年度より、大学の教職課程に「情報通信技術を活用した教育の理論及び方法」が新設されました。そのコアカリキュラムの目標のひとつに「児童及び生徒に情報活用能力(情報モラルを含む。)を育成するための基礎的な指導法を身に付ける。」とあります。小学校、中学校、高等学校において、それぞれ情報活用能力をどのように育成していくのか、改めて考える機会を持ちたいと思います。

小学校において2018年度より新学習指導要領が全面実施となりました。情報活用能力は、「学習の基盤となる資質・能力」の1つに位置づけられました。つまり、小学校において各教科の特性を踏まえて、学習活動において必要に応じてコンピュータ等の情報手段を適切に用いて情報を得たり、情報を整理・比較したり、得られた情報を分かりやすく発信・伝達したり、必要に応じて保存・共有したり、さらに、このような学習活動を遂行する上で必要となる情報手段の基本的な操作の習得や、プログラミング的思考、情報モラル、情報セキュリティ、統計等に関する資質・能力等も含み込んだ力の育成の必要性が見えてきます。

中学校において2021年度より新学習指導要領が全面実施となりました。教科の専門性の高い中学校において、どのように情報活用能力を位置付けていくのかが、大きな課題となっています。さらに、技術・家庭科(技術分野)内容「D 情報の技術」では、小学校におけるプログラミング教育の成果を生かし、発展させるという視点から、従前からのプログラムによる計測・制御に加えて、ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングについても取り上げることとなりました。小学校との接続をどのように図っていくか、検討が必要でしょう。

高等学校において2022年度より新学習指導要領が年次進行で実施されます。情報科は「共通教科情報科」と「専門教科情報科」に分かれ、さらに「共通教科情報科」では「情報I」(共通必履修科目)と「情報II」(選択科目)に分かれます。「情報Ⅰ」では全ての生徒がプログラミングやネットワーク、データベースの基礎等について学習し、「情報Ⅱ」では、プログラミング等についてさらに発展的に学習することとなります。情報科としてどのような授業設計をしていくのか、情報科の免許外での担当が多い高校において、より積極的な情報交流が必要となってくるでしょう。

本研究会では、各校種における「学習の基盤となる資質・能力」としての情報活用能力の育成について、研究発表、実践発表、シンポジウムの場を提供し、検討したいと考えています。研究発表、実践発表のテーマは一般もございますので、奮ってご応募ください。

■ 日時:2022 年6月 18 日(土曜日) 13:00~16:30(予定)

■ 会場:オンライン※参加登録された方のアドレスにZoomのURLをご案内いたします。

■ 内容:研究発表、実践発表、シンポジウム

研究論文は冊子での配布は致しません。Webサイトで公開されます。

■ タイムテーブル(予定)

13:00-13:20       開会 会長挨拶、研究会開催趣旨説明

13:20-14:40       発表 ※発表件数/8件(予定) 発表・質疑20分

14:40-14:55       休憩

14:55-16:25       シンポジウム 
テーマ:学校全体で取り組む情報活用能力の育成
コーディネーター:中川 一史(放送大学教授)
シンポジスト:佐和伸明(柏市立手賀東小学校・校長)
                         秋元大輔(船橋市立葛飾小学校・校長)
                         前田康裕(熊本大学・特任教授)

16:25-16:30       閉会

■ 参加費:無料 ※本研究会は学会員、非学会員問わず発表・参加することができます。

発表・参加申し込みフォーム>>

■ 発表原稿送付締め切り日:6月13日(月)

■ 原稿執筆要綱:
  原稿の書式は論文誌と共通です。Webサイトよりテンプレートをダウンロードして下さい。

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