AI時代の教育学会第4回年次大会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。今年も約200名の参加登録をいただきました。大学等の研究者・企業・教育委員会・小中高等学校の教員等、様々な立場の方々が参加してくださいました。当日は午前中の招待講演では、100名を越えるZoomへのログインがありました。一般研究発表、専門研究会では活発な議論が行えたと思います。招待講演、特別企画では、大会テーマ『AI時代の情報教育』について皆様に少しでも有益な情報・視座をご提供できたでしょうか。少人数での運営のため、行き届かなかった部分もあるかと思いますが、ご参加いただいた皆様のご協力もあり、大きな事故もなく無事オンライン開催を終えることができました。最後にアナウンスしましたように、来年度第5回の年次大会を予定しております。開催時期については決まり次第、本学会ホームページ等でアナウンスを行います。皆様からのご発表、ご参加をお待ちしております。最後に、本大会にご協賛いただいたカシオ計算機株式会社様、ありがとうございました。
大会委員長:小林祐紀(茨城大学)
大会副委員長:石田年保(松山市立椿小学校)
大会委員:前田康裕(熊本大学大学院)
加藤直樹(東京学芸大学)
安井政樹(札幌国際大学)
第4回テーマ「AI時代の情報教育」
AI時代の教育学会第4回年次大会を,2022年9月17日(土曜日)に開催いたします。COVID-19の拡大に伴い,今年度もオンラインによる開催を予定しています。
今日、人工知能(AI)の発展は社会に大きな影響を与えています。情報化が加速度的に進むSociety5.0時代において求められる力の育成が喫緊の課題となっているところです。
このような中、今年度から、新しい高等学校学習指導要領に基づき、情報科においては共通必履修科目「情報Ⅰ」が新設され、全ての生徒がプログラミングやネットワーク、データベースの基礎等について学習することとなりました。すでに小学校は2020年度からプログラミング教育が必修化され、中学校では2021年度から技術家庭科(技術分野)において、内容が倍増しています。
加えて、昨年度、GIGAスクール元年として、1人1台端末環境での新しい学びがスタートしました。しかしながら、自治体によってはGIGAスクール環境の1人1台端末の活用が十分に進んでいない、活用が目的化してしまっている、必修化されたプログラミング教育が一部の学年・教科での実施に留まっている等、様々な実践上の課題も見えてきました。さらに、学習者用デジタル教科書・教材等の先端技術、学習履歴(スタディ・ログ)などの活用、児童生徒の情報モラルやセキュリティ、教員の資質能力の向上等、研究を進めていくべき課題は多岐にわたっています。
これらの現状を鑑み、AI時代に求められている教育とは何かを問い直すことが肝要であると考えます。本学会は、初等中等教育に携わる実践者、大学や研究機関等の研究者、行政関係者、企業や団体その他関係者などの多様な会員で構成されています。年次大会では,多様な視点から,AI時代の情報教育の現状及び将来について自由闊達な議論ができる機会になればと願っております。一人でも多くの方に参加していただけることを期待しています。
大会委員長:小林祐紀(茨城大学)
大会副委員長:石田年保(松山市立椿小学校)
令和4(2022)年9月17日(土)1日開催(オンライン) 参加費:無料 9時45分 開会 9時50分〜10時50分 招待講演 11時00分〜12時20分 一般研究発表 13時00分〜13時20分 総会 13時30分〜14時50分 専門研究会 15時05分〜16時20分 特別企画(パネルディスカッション) 16時30分 閉会
申し込み
参加申込:2022年5月23日〜9月15日(予定)
→お申込みフォームから(共同発表者も参加申し込みください)
研究発表申込:〜2022年8月7日
→お申込みフォームから(発表題目・共同発表者名が必要)
発表論集
招待講演 京都精華大学 鹿野 利春先生 「AI時代の情報教育」
「AI時代」も「情報教育」も定義が難しい言葉である。ここでは、「AI時代」をAIが進歩して人間の能力を補ってくれることが増えていくこれからの時代、「情報教育」については情報活用能力を育む教育として考え、この二つをバランスさせていく方法について考察したい。そのためには、AIの進化によって変わる部分と変わらない部分を峻別し、現在の子供たちが大人になった頃を想定して、情報教育で扱うべき内容を定める必要がある。これは、創造力に加えて想像力も試される困難な作業ではあるが、次期学習指導要領にもつながる価値あるテーマであると考える。講演内容について多くのご意見を賜りたい。
特別企画 「これでいいのか!GIGA端末の活用!」
全国にGIGA端末が整備され、授業の活用が広がる一方で、未だに教師主導の授業から脱しきれていない現状があるのではないか。
そこで、本特別企画では、児童生徒主体の授業実践に取り組んでいる実践者に登壇していただき、その本質を探っていく。
【登壇者】 熊本市教育センター指導主事 山下若菜
同志社中学校・高等学校教諭 反田 任
【指定討論者】放送大学教授 中川一史
【コーディネータ】 熊本大学大学院特任教授 前田康裕
デジタル教科書専門研究グループ(SIG)
リーダー:加藤直樹(東京学芸大学)サブリーダー:川瀬 徹(東京書籍株式会社 顧問)
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一人一台端末・学習者用デジタル教科書・学習eポータルの活用推進にむけてGIGAスクール構想の実現に向けての一人一台端末,学習者用デジタル教科書・教材,そして学習eポータル,各教科等の学びを効果的にするためのさまざまなICT環境の導入・活用が求められてきています.今回は,これらの活用に向けてまず必要な「導入」のところに着目して,自治体や実際の教育現場でどのようなことが行われてきたのか,どのような問題を解決してきたのか,そしてまさに今直面している問題点などを,導入を進めている当事者の方に語っていただく予定です.それを元にして,これからの活用推進に向けた意見交換ができればと思っています.
詳細情報:https://scrapbox.io/SIGDB/第4回総会SIGセッション
コンピュータサイエンス専門研究グループ(SIG)
リーダー:三浦謙一(国立情報学研究所)サブリーダー:廣野清美(株式会社講談社パル)
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「教育DXや一人一台端末」が叫ばれている昨今, デジタルを利用する事は 子供たちにも必須となってきます。しかしデジタルを利用できる,コンピュータを使いこなせるという事は段階を経るものであり、最初から コードが書ける,パソコンが動かせる事ではありません。まずはコンピュータを利用して,自分の考えを伝えられる子になってほしいのです。コンピュータの中身を作るのは人間です。
例えばプログラミングというと,コンピュータで難しそうな文字を書いて何かを動かすというイメージですが,「本質の問題を解決するための取り組みや考え方」なのです。
2022年6月に国立情報学研究所で行ったコンピュータサイエンスパークの映像「アナログからデジタルのつながりを体感する事で,プログラミング的思考が深まっている様子」をご覧いただきます。その解説をしたり 皆さんから ご意見をいただこうと思います。
今年度は認知科学の分野の権威者の『慶応大の今井むつみ教授』に言語の認知からの観点と『宇宙飛行士の山崎直子さん』のお二人をお招きして,三浦博士との対談を予定しています。
また「プログラミングダンス」という新たな観点から,実践活動している方々の声,プログラミングの機材や算数問題(難問や学力テスト問題)をロボットで解くなどの研究もします。
こんな面白いロボットやゲーム, 学び方が あるという方々 メーカーも先生方も, ぜひ一緒に研究しませんか。
生涯知能教育専門研究グループ(SIG)
リーダー:國藤進(北陸先端科学技術大学院大学) サブリーダー:中井陽子(マイクロソフト)
************生涯知能教育SIGは、AI時代の教育の諸問題の中から、「揺りかごから墓場までの」生涯知能教育に関する調査研究を行っています。教育機関としては保育園、幼稚園、小中学校、高校学校、大学、大学院並びに、社会人教育等の人の一生涯に渡る知能教育体系を構築することを狙っています。
第4回年次大会では、北陸先端科学技術大学院大学の國藤進・名誉教授が「生涯知能教育の勧め」と題して最近の活動成果を踏まえ挨拶します。講演では日本マイクロソフト株式会社の小林執行役員が「責任あるAI」というテーマで、人を第一に考える倫理原則に基づいてAIの発展に取り組んでいるという話をいたします。
まとめとして、AI時代の教育学会理事・事務局長の澤井進が、教育におけるAI倫理の話をします。是非、ご参加ください。
未来探究専門研究グループ(SIG)
リーダー:國藤進(北陸先端科学技術大学院大学) サブリーダー:難波俊樹(東京女子学園)
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冒頭のあいさつの後、AL学会側提案の未来探究SIGの狙いと、今までの整理結果をのべる。AL学会では、高等学校の生徒が未来社会を切り開く資質や能力を育成するために探究学習を文部科学省が指導要領に要請した。そこで参与団体とともに探求・PBLコーヂィネータ研修プログラムを立ち上げ、そのための教材である未来探究・AL用教材を作成する。またAI時代の教育学会側から、高等学校SSHの課題研究指導法を解説する。その狙いは単なる個々の探究への道程を示すことである。最後に今後の予定について報告する。
研究発表申込について
- 第一筆者は会員であることが必須です。
- 会員でない方は,発表申込時点までに入会手続きを済ませてください。
- 入会手続き中の方は、その旨を申し込みフォームの備考欄に記載してください。
- 会員1名が第一筆者として発表できる件数は一般研究1件です。
原稿作成時の注意
- 原稿フォーマットにしたがって,テンプレートを用いて作成してください。
- テンプレートはこちらから。
- ページ数は2ページとします。
- ページ番号は付けないでください。
- DOCファイル、およびそれをPDFに変換したファイルの2つをお送りください。
- 年次大会委員会では,体裁の修正等は行いませんので,ご注意ください。
申し込み等のスケジュール(予定)
参加申込:2022年5月23日〜9月15日(予定)
→お申込みフォームから(共同発表者も参加申し込みください)
研究発表申込:〜2022年8月7日
→お申込みフォームから(発表題目・共同発表者名が必要)
原稿提出:延長しました!2022年8月28日(メールにて)
→札幌国際大学 安井政樹 まで masaki-yasui(アット)ts.siu.ac.jp
協賛企業
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